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令和6年7月


新たに完成した寂静の杜「法」のシンボル

葬儀の第一報は妙皇寺へ!!

もしご家族がお亡くなりになった場合、先ず妙皇寺へご連絡ください。地域性や状況を伺い、適切なアドバイスをさせていただきます。寺づくり会議で調査した結果、妙皇寺で葬儀を執り行った方が、ネット葬儀や近隣の葬儀社よりも費用負担が少ないことが分かりました。詳しくは妙皇寺までお問合せください。

寺報のデザイン・構成を一新

いつも妙皇寺の広報誌「寺報」をご覧いただき有難うございます。今回の寺報を手にされて皆さん何かお気づきでしょうか? 今号よりデザインを一新し、また、正月号・夏号、それぞれに特徴を持たせた構成へと再編成させていただきました。例えば、毎号表紙にありました年中行事は、正月号で別紙にて配布させていただきます。また、毎回連載する記事や各号に分けて掲載する記事、紙面の量などもその時の話題に応じて柔軟に変更する予定です。なお、最終ページのご芳志欄などは正月号で一年分を掲載させていただく予定です。今後も時代の変化を捉えつつ妙皇寺広報部活動の充実に努めてまいりますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。

広報部部長 寄髙浩人

第七回 住職コラム ~新横浜で現実にあった共時性~

私は寺での葬儀を終えて新幹線に飛び乗った。息子と大学の用事で以前から約束をしていたからだ。連日の葬儀の疲れは指定席に座った私をすぐに眠らせた。あっという間に新横浜駅に到着すると、昨年三月に開通した新横浜線に乗り換えるため、地下へ続く長いエスカレーターに乗ってホームに降りた。十メートルほど進むと、目の前に東京在住の妙皇寺顧問、曽根高則義さんが立っていたのだ。お互いに目を丸くして「ええ~!?」と、偶然でもあり得ないほどの状況に、今世紀最上級の表情で向き合った。

以前より「上京される時には必ず連絡くださいね」と念を押されていたが、今回はタイトなスケジュールであったため、連絡できずにいたことが心に引っかかっていた。

私が知らない世界の話を、ユーモアを交えながら面白おかしく話してくださる曽根高さんとの会話をいつも楽しみにしていたが、劇的な再会の十分間は、ただ驚くばかりで過ぎてしまった。曽根高さんはのちに今回のこの出来事を、心理学者ユングが提唱した「共時性(シンクロニシティ)」だと熱弁されたのだ。共時性とは、心の奥底で思っていることが信じられない形で現実になるというものだ。しかもそれは偶然ではなく心理学で証明できる摩訶不思議な世界観らしい。

そんなビックリな出来事から数週間が経過した頃、私はその共時性の話を思い出し、自らの実体験と照らし合わせていた。最初は現実世界であった驚きの偶然を思い出していたが、やはりお坊さんだからなのか、徐々に目に見えない世界はどうなのかと思考は移っていった。例えば、心の奥底の方で一心に祈るとき、ゾーンと呼ばれる無意識の世界に入ることが稀にある。そんな時ふと神仏の存在を感じたり、目の前に亡き人がいるように感じることがある。もしかするとそれも共時性で、深層心理の中で極々稀に感じとることができるものなのかもしれない。現実世界を超えた信仰的な心と共時性の共通点を紐解くことはなかなか興味深い。そんなことを考えながら新横浜での出来事を振り返っていた。

永代頓写大法要を修行

四月二十一日、妙皇寺裏山に咲き誇っていた山桜も葉桜となり、新緑が鮮やかな季節となりました。法要当日は生憎(あいにく)の雨模様となりましたが、そんな中、大勢の参詣者が山門を潜(くぐ)られ、堂内の席は埋め尽くされました。また足の不自由な方、本堂に入りきれなかった方は、テレビ中継される会館に入られました。

法要開始時刻、大太鼓が鳴りはじめ、御導師と式衆が入堂されると、檀信徒の皆さんは合掌してお題目を唱え、先祖への感謝の念を声に表しておられました。

法要中盤、沢山の卒塔婆(そとうば)が供えられた前で、各家の諸霊が読み上げられると、堂内は静寂に包まれ、皆さんは御導師の声に耳を傾けておられました。その後、参列者は順番にご先祖様へ香を手向け、位牌堂入り口に廻って経木(きょうぎ)塔婆(とうば)を受けて、施餓鬼棚(せがきだな)で水向供養を捧げました。

法話には、北海道夕張市の妙法寺より泉水寛道(せんすいかんどう)上人をお招きしました。

第一座の法話は、悩み解決のためには、ただひたすらに「祈ること・念ずること」である。その行為をたゆまなく継続していくことが、自分の生き方やこれからの人生をも変えてきたことを、ご自身の具体的経験に基づいて語られました。

第二座は、人には個々の違った役割があり、自分にあった役割を全うすることが重要であることを教えていただきました。その自分に合った役割を様々な選択肢の中から見つけ出し、それに向けてただひたすらに尽力することが重要なのですと語られました。泉水上人の熱い思いや魂が感じられる法話でありました。

法要や法話の詳細については、妙皇寺HPで配信されておりますので、是非、過去動画でご覧ください。

今年も無事に「永代頓写大法要」を終えることができ有り難うございました。来年は、さらに多くの檀信徒の皆さんのお参りをお待ちしております。

文章:粟津稔斉(広報部委員)

待望の個別納骨墓「第2期 寂静の杜(法 ほう)」開眼法要 

4月22日、永代頓写大法要翌日の朝9時から「寂静の杜(法)」の開眼法要が、ご住職を導師に出仕僧侶、寺役員、近隣の檀信徒が参列し、厳かに執り行われました。

この寂静の杜(法)の建設は、第1期寂静の杜開眼法要を平成30年(2018)4月に実施してからわずか5年余りで予定した個別納骨墓が満杯となり、第2期工事が待たれていたものです。

建設については2年ほど前から寺づくり会議や工事関係者で協議を進めておりました。お墓や供養のあり方が多様化し、檀信徒の皆さまのお墓の維持・管理に対する悩みや課題に寄り添うために、今回、情勢変化への対応を含めて「寺づくり会議」で種々検討し、具現化されたものです。

例えば、組寺の大法寺の檀家さんもお墓の悩みは同じで、お困りの方々には寂静の杜へ申し込みをいただき、大法寺住職による供養が出来るように会員規則を改訂しました。個別納骨墓の埋葬区域は第1期の約2倍を確保し、車イスでのお参りにも配慮いたしました。また、この工事に付帯して、第3期無縁墓安置所の新設や南駐車場スロープ改修工事も合わせて実施しました。第2期工事にあたり、必要な工事資金はすべて寺の資金を充当して完成したことをご報告いたします。

文章:佐藤泉(筆頭責任役員・広報部相談役)

2か所の寂静の杜が完成したことから第1期寂静の杜を「妙(みょう)」、第2期寂静の杜を「法(ほう)」と 命名いたしました。

鷲峰会館の葬儀使用料を改定

昨年、使用者の負担軽減のために18万円から15万円に減額された鷲峰会館の葬儀使用料ですが、昨今の光熱費高騰や会場設営・葬儀当日のご奉仕いただいているメンバーのご負担に配慮するため、1万円増額させていただくことが決定しました。使用料につきましては当山役員会において適正に処理されておりますので、何卒ご理解いただきますよう宜しくお願い申し上げます。

葬儀の会場使用料(2日間使用・葬儀祭壇、会館宿泊などを含む)
改正前 15万円 → 改正後16万円
※1日延長毎に1万円の追加使用料を頂戴しております。

伝説のロックバンド「T-BOLAN」のボーカル森友嵐士(あらし)氏が墨象(ぼくしょう)作品を奉納

令和6年3月27日に森友嵐士氏と外林省二氏が妙皇寺を訪問されました。森友氏は、現在、歌手だけでなく墨象家としても活躍されていますが、この度奉納された作品は、森友氏の墨象の師である外林省二氏のプロデュースによって実現しました。

外林氏は森友氏へT-BOLANの楽曲を揮毫(きごう)することを勧め、弟子に対する思いやりから自らも五線譜を揮毫され準備を調えられました。森友氏はこれまで自身の楽曲を揮毫されることはありませんでしたが、処女作となったこの作品では、代表曲とされている「離したくはない」の譜面をダイナミックに揮毫されました。外林氏と当山の縁を知った森友氏は、揮毫(きごう)当日に妙皇寺を参拝され、作品を奉納されました。

徒然なるままに(7) 「孫の門出に」

サクラの満開が待たれる四月一日、テレビ各局は入社式の模様を伝えていた。真剣な眼差しで社主の訓辞を聴く新入社員の顔は、どの顔も明るく希望に満ち溢れている。この日私の可愛い孫娘も胸をふくらませ、社会への第一歩を踏み出すことであろう。

孫が中学に入学した時、ブラスバンド部に入ったと聞き、私は「エっ」と驚かされた。「祖父ちゃん、部員はほとんど女の子よ」と教えられて時代の変化を痛感したことである。さらにサックスを吹くと知らされて、またまたビックリした過ぎし日のことが、つい昨日のように思い出される。

孫は高校に進んでからもサックス一筋のクラブ活動に黙々と励んでいた。しかし、私がそうした孫の姿を見聞する機会はほとんどなかった。確か中学三年生の時、その演奏を一度だけ聴いたことがある。地元の市民センターを会場に交通安全大会が催された。そのアトラクションに孫の通う中学のブラスバンド部が出演すると聞き、孫のサックスを吹く姿を一目見たくて、私はひとり出かけたのである。

交通安全の行事も終わり、いよいよ孫たちの出演となった。ステージに現れた部員はほとんど女子生徒であった。改めてこの時「なるほどなぁー」と納得したのである。余り知らない数曲が演奏された後、会場に詰めかけた参加者へのサービス心からであろうか、演歌の「津軽海峡冬景色」の演奏が告げられた。すると、独り孫が前に進み出てきた。そしてこの曲をソロで吹奏したのである。静まりかえった会場に流れるサックスの音色は、聴く人の心を捉えたのか、それとも聞き慣れた曲に思い思いの感傷に浸ったのか、演奏が終わるや一斉に拍手の音が会場に響き渡った。私も爺馬鹿振りを発揮して、我を忘れて人一倍大きな拍手を送ったのである。その時は嬉しさがこみ上げて胸が熱くなったのである。

あれから七年余、孫娘の成長はあっという間であった。福岡での入社式に向かった孫に私はメールを送った。

「旅立ちの日。人生は長いから慌てずあせらず、一歩一歩前を向いて行きましょう。晴賀(はるか)は辛抱強いから安心です。祖父ちゃんは楽しみに見守っているからね。」

檀信徒の声

法要部副部長 井上一彦様

私がお寺の行事に参加するようになったきっかけは母の他界でした。両親は八十歳を過ぎたのを機に私達と同居するようになり、近くの畑を借りて野菜を作り、穏やかな日々を過ごしていました。仏壇のお世話や、お寺の行事なども両親がしていましたが、一年位して体調を崩してからは私達が引き継ぐことになりました。

朝は仏壇の過去帳を捲り、お仏飯を供え、晩は吊灯篭の明かりを消して一日が終わります。やっと仏様やご先祖様を大切に思う様になってきた数年後、母が亡くなりました。

翌年、先代住職からお寺の監査委員のお話があり、亡き母の供養と思ってお受けすることにしました。それまでの私は、父の代わりに時々法要に参列する程度でしたので、その任が務まるか不安でした。

お寺のご奉仕に参加した当初は、先輩方の言われることに耳を傾け、作業を覚える事から始め、見様見真似で汗を流しました。皆さんの熱心なご奉仕の姿や、お寺への思いを目の当たりにし、妙皇寺は多くの人に支えられていると実感しました。

監査委員を六年間務めた後、地域役員のお話をいただきました。すでに父も亡くなっており、この時も両親の供養と思ってお受けする事にしました。私は法要部に携わる事となりましたが、これまで以上に皆さんの所作を覚える事から始めました。

令和四年は千仏供養法要、そして位牌堂安置の六百基という沢山の位牌を仏具店さんや役員の方々、ご奉仕の方々と一基ずつ丁寧にホコリを払い、お手入れをさせて頂きました。法灯継承式という大きな節目の場、また様々な諸行事に参加、ご奉仕をさせて頂けたことを有難く思います。

今後も皆様のご指導を頂き、協力して参りたいと思いますので、今後ともどうぞ宜しくお願い致します。

柳家小八師匠が妙皇寺で落語会 ~お寺と落語の不思議な出会い~

3月23日(土)に小雨が降る中、妙皇寺の本堂で柳家小八(やなぎやこはち)さんの落語会がありました。本堂の席は小八さんを囲むようにコの字になっていて、白杖を持ったご夫婦や若い青年など、幅広い世代の方にお越しいただき大盛況でした。

小八さんは、福山市出身の落語家で落語協会に所属する真打です。何よりもイケメン噺家(はなしか)としてとても人気の噺家さんです。出囃子(でばやし)に合わせて登場し、小噺(こばなし)をされると、会場はあっという間に笑いに包まれて、会場の空気が一気に和みました。そして、3つの演目を披露していただきました。最初の演目の「てんしき」は、医者が体調のすぐれない寺の和尚に「てんしきはありますか」と尋ね、和尚は「てんしき」が何なのかわからないのに知ったかぶりをして「ございません」と答えるところから始まり、みんな知ったかぶりをして失敗するという噺を笑いにしたものでした。10分の休憩後「加賀の千代」と「井戸の茶碗」の2つの演目を披露して頂きました。

どちらの演目も会場が一斉に大笑いする場面や、クスクスと笑う場面などがありました。また教えを受けているような場面ではみなさん静かに聞いていました。小八さんの声のトーンや表情や身振りが臨場感にあふれており、妙皇寺の静寂と小八さんの話術との不思議(素敵な)出会いが見事にマッチしていました。これからもこのようなイベントを継続して開催することが必要だと強く感じました。

文章:曽根高基通(広報部副部長)

妙皇寺の運営組織 管理部(吉岡真部長)へインタビュー

メンバーを紹介してください
相談役二人・部長・副部長二人・部員七人の計十二人で活動しています。それぞれが社会経験で重ねてきた特技を持つメンバーで、お互いを支え合いながらご奉仕に努めています。
どんな仕事をしているのですか
墓地の花がら回収や墓地・境内・駐車場・ゲストハウス・焼却場等の清掃・除草が主な仕事内容です。その他、目視による建物点検・瓦落下等の確認・猪被害による山裾の土砂除去・焼却炉にたまった灰の袋詰め・産廃処理業者引き取り時のトラック積み込み作業も行っています。
どんなことに気を使われているのですか
通夜・葬儀・法要等で来寺される方々に、手入れの行き届いたお寺だと感じていただきたいという思いで清掃活動に取り組んでいます。山裾付近の墓地・墓石状況の確認や墓地通路に砂利等が堆積し滑りやすくなっていないか、見落としがないように点検しています。また、除草剤を散布する時には、墓石に付着しないよう気を付けています。
お寺に関わるようになって感じた事や思いを聴かせてください
管理部に限らず、お寺にご奉仕される方々の信仰心の深さを感じています。檀家様がお墓参りに来られ、墓石や花立を掃除される姿を拝見していると、ご先祖様に対する深い思いが伝わってきます。これからも地域に寄り添い慕われるお寺、檀家・檀家外を問わず地域の皆様に支えられるお寺に向けてご奉仕することが先祖供養になると思っています。

文章:岡森妙子(広報部委員)

仏事の豆知識 第10回 ~よくある法事の質問~

今回は、法事のご予約の際によく質問されることについてお答えしたいと思います。

Q1,法事の流れはどうなりますか?
①自宅で法事をする場合 自宅→墓→寺(任意)→会食(任意)
②寺で法事をする場合 本堂→墓→会食(任意)
※お寺での会食は一日一件しか受けておりませんので、早めにご予約ください。
Q2,お寺で法事をする場合、何を持っていけばいいですか?
①お供え物(果物・お菓子など)※当日持参で良い
②お墓参りの供花、線香、ローソク(お供え物・洗米は任意)
③位牌は位牌堂安置の位牌を使用しますが、ご持参されれば一緒にお祀りします。
④お霊供膳・本堂の供花などはお寺が準備します。
Q3,法要開始の何分前までに伺えばよろしいですか?
原則、親戚の方よりも早くお越しください。また遅くとも10分前には皆さんお揃いになることをお願いします。なお本堂が使用中の場合は会館ロビーでお待ちください。
Q4,複数の法事を1回にまとめてすることができますか?
不可能ではありませんが、状況を確認してお答えしますのでご連絡をください。

各会のご案内

当山では、様々な分野での活動が行われております。自分に合った活動を見つけていただき、信仰の一端、そして目的を失わない人生としていただきたいと存じます。

護持会・信行会・和讃会・自宅写経会・おてら健康塾・囲碁の会・ゴルフコンペ等、詳しくはこちらを御覧下さい。

湯浅氏が写経し寄贈された法華経方便品一節